よくあるご質問
処理のコツ
2017.11.24
期末を迎え、新年度を迎えるための手順
年度の変わり目は、会計係さんが一番忙しい時期です。
いつも通りの仕訳の処理をしながら、決算資料を作り、監査や総会の準備をしなければなりません。
初めての決算であればなおのこと、何をしなければならないかわからないと思いますので、
一般的な期末の作業を手順を追って説明します。
期末日までにすること
手元に現金がある場合、期末日までに全て銀行に預けてしまうことをオススメします。
現金を持っていると、期末日に本当はいくらあったか証明してくれるものはありません。
一方、銀行に預けてしまえば、期末にあった金額は通帳を見れば一目瞭然です。
新しい年度の期首日を迎えたら
新しい年度の期首日を迎えた後、監査・総会を経て決算が確定するまでは時間があると思います。
その間、終わった年度の決算処理をしつつ、新しい年度で発生した仕訳を入力する、という並行作業をすることになります。
「会計係さん7」を使っている場合、並行作業の準備として以下の作業を実施します。
- 「当年度」に、残った仕訳を全て入力する
- 資産・負債の残高を確認する(繰越額の確認)
- 「次年度」に「開始仕訳」を入力する(期首残高の設定)
これで、「当年度」も「次年度」も入力ができる状態になりました。
決算書の作成は「当年度」で、新しい年度の予算書や、期首日以降に発生した仕訳は「次年度」で入力することで、二つの年度の作業を並行して行えます。
監査・総会を終えたら
監査を経て総会を終えたら、もう「当年度」に入力するものはありません。
データバックアップをして、「年度の繰越」を行いましょう。
(詳細な手順は運用編マニュアル11章の「監査の準備と繰越」をご覧ください)
繰越後は、また次の期末がやってくるまで「当年度」へ仕訳を入力していきます。
2017.11.24
「収入印紙」について
自治会や町内会の会計をしていると、案外高額の支払いが多いものです。
例えば公民館の修繕で工事をしたり、除雪機を買ったり・・・もちろん、領収書をもらうと思います。
5万円以上を現金で支払った場合は、領収書に収入印紙が必要です。
貼り忘れると、お店や工務店の方が過怠税を課されることになります。
忘れずに収入印紙を貼り、割り印をしてもらいましょう。
5万円以上の支払いであっても、税抜額が5万円以下の場合、領収額を税抜きで書き、消費税額を別に書いておけば収入印紙は不要です。
また、振込での支払いは銀行の振込控えが税務上も正規の領収書として認められています。
一つの取引で振込控えと領収書が存在すると重複処理のおそれもありますし、特段求めがない限り領収書を発行しないところが多いのではないでしょうか。
領収書がなければ収入印紙も不要ですので、振込の場合通常収入印紙は不要ということになります。
もし領収書を発行してもらった場合は収入印紙が必要になります。金額は現金の場合と同じです。
逆に自治会や町内会が会費を集めたなどで領収書を発行する場合ですが、「営業」目的ではない領収書は非課税ですので、たとえ5万円以上であっても収入印紙は不要です。
2017.11.24
支払いの証明にはレシートがオススメ
自治会の買い物に行って、
「あ、レシートじゃなくて領収書でお願いします。○○自治会で」
とお願いして、領収書を発行してもらう。
よくある光景だと思います。
もしかして「領収書じゃないとダメ」だと思い込んでいませんか?
私たちは、領収書よりレシートをオススメしています。
領収書をお願いすると、「お品代として」というように、買ったものの詳細が省略されてしまう場合が多々あります。
こうなると、一体何を買ったのかわかりません。
「まさか自分のもの一緒に買ってないでしょうね」なんてあらぬ疑いをかけられてしまっても、何を買ったのか、証明できません。
また、手書きの領収書の場合、数字を書き足したり書き換えたり、という不正も、レシートに比べれば容易です。
レシートであれば、何を買ったのかは一目瞭然ですし、ペンでちょこっと「0」を書き足して・・・というわけにはいきません。
最近は「手書き領収書は発行いたしません」というお店も増えましたが、もちろん「レシートは発行していないよ」というところもあります。
手書き領収書の場合は、なるべく買ったものを詳細に書いて貰ってください。
また、数字書き足し防止になるので、金額の前後に忘れずに「¥」と「-」を書いてもらいましょう。
受け取ったレシート・領収書は、印刷した「振替伝票」の空きスペースに貼ってください。
伝票に直接貼り付けることで、証憑(しょうひょう)の一元管理ができます。
2017.11.24
帳簿が合わない!そんなときは
多くの自治会・町内会さんは、そろそろ決算を迎え、あるいは決算に向けての準備に入り出す時期だと思います。
この時期になると多くなるのが「帳簿が合わない!」というお問い合わせです。
よく、「何が原因でしょうか?」とお尋ねいただきますが、私たちには、お客様の元でどういった仕訳が発生し、どう記帳したか、どう操作したのかはわかりませんので、お答えのしようがないのです。
原因箇所の洗い出しは、お客様ご自身でしていただくしかありません。
帳簿の検査の手順としては、
- 原因が隠れていそうな範囲を絞り込む
- 実際の原因を探す
- 修正する
の3段階になります。
1.原因が隠れていそうな範囲を絞り込む
10月までは「普通預金」の残高がぴったり通帳と一致するのに、11月から一致しなくなっているのであれば、11月の入力に原因があるだろうと予想がつきます。
「いついつまでは合っている」→「ならばそれ以降に原因があるはず」というように、なるべく調べる範囲を絞り込みましょう。
2.実際の原因を探す
次に、実際帳簿を狂わせている原因探しです。
この「原因」となっているものはたくさんあります。
よくあるものとしては、
- 間違って同じ伝票を2回入力していた
- 未入力の伝票があった
- 借方と貸方をを逆に入力していた
- 金額の入力間違い
- 伝票日付の入力間違い
- 科目を間違えて入力した(現金で払ったのに預金で払う仕訳になっていた、等)
- 伝票で使われていた科目を削除した
- 前年度繰越時に負債や資産を開始仕訳に含めていなかった(来年度会費の前受など)
- 委員さんに預けたままのお金があった
等です。
仕訳帳(月ごとに伝票を時系列で表示します)や総勘定元帳(科目ごとの仕訳を時系列で表示します)と手元の証憑類(通帳、レシート、領収書等)を比較して、原因箇所を探していきます。
3.修正する
原因がわかったら、修正します。
最後に
帳簿を入力したら、現金の残高・預金の残高が合っているか、都度確認するようにしましょう。
また、現金は「いつ、いくらあったか」を証明してくれるものがありません。
使う予定のない現金は銀行に預けて、その時点での資産の残高を通帳で証明できるようにしましょう。
2017.11.24
仮払金って記帳しなきゃだめですか?
会長さんや委員さんにお金を預ける機会は、結構多いと思います。
その際、預けたお金(仮払金)の仕訳をしていない方も多いようですが、
会計さん「3万円預けましたよね」
委員さん「え?2万円しか預かってませんよ!」
なんてことになったら大変です。
会計さんが3万円預けた証拠も、委員さんが2万円預かった証拠もありません。
現金を誰かに預ける際には仮払金の伝票を作成し、伝票の空きスペースに日付とサインを書いて貰いましょう。
「誰に・いつ・いくら」預けたのか一目瞭然、トラブルを回避できます。